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槌井 渉

槌井 渉
つちい わたる

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野村 富⼠⼦
のむら ふじこ

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2021.08.16

効果的な音楽療法のやり方とは?実践例付きで解説します。

音楽療法を受ける高齢女性と音楽療法士の写真

皆さんは、「音楽療法」という言葉をご存知ですか?

「音楽」といえば、テレビで見る有名歌手、ミュージカル、小鳥のさえずりや電車音など、私たち人間にとって音楽はとても馴染みのある存在です。

近年、音楽の持つ力が人間にもたらす健康効果が明らかになってきており、音楽療法として、高齢者施設でのリハビリテーションや、教育現場におけるコミュニケーション向上に向けた取り組みなど、さまざまな活動が行われています。

今回は、音楽療法の実践方法についてご紹介します。

1.音楽療法のやり方とは?

音楽療法は、音楽療法を受ける対象者の健康状態や課題のヒヤリングをもとにたてられた目標から、楽曲選択をはじめとしたプログラムを決定します。

音楽療法士によるサポートのもと行われ、評価表を作成から対象者のQOLの向上を目指します。

ここでは具体的な音楽療法のやり方をご説明します。

対象者の現状・目標をヒアリングする

音楽療法を受ける対象者は、高齢者から若年者まで多岐にわたります。

対象者のなかでも施設に入所されている高齢者が音楽療法を受ける機会は多く、特に、認知症患者さんにおける音楽療法の効果は数多く報告されています。

対象者によって心身ともに状態がさまざまであるため、対象者の健康状態や悩み、課題などの事前情報をもとに、目標をヒアリングします。

例えば、身体面では、運動能力の向上や感覚訓練など、心理面では、リラクゼーションの促進、ストレスの軽減、痛みや悩みからの気分転換などです。

対象者がどのような心理的精神的不安を抱えているのかなどを把握し、音楽療法により心身両面の発散をしてもらうことが重要です。

プログラムの内容を策定する

次に、対象者の目標に合わせてプログラム内容を決めます。

例えば、対象者のコミュニケーション能力の向上や、他者との積極的な交流を目標としているのであれば、明るめなアップテンポの楽曲を選択したり、一方で痛みや悩みからの気分転換を目標としている場合は、ゆったりとしたテンポの曲や自然の音を感じるような楽曲を選択したりすることができます。

対象者の目標に応じた楽曲を選曲しましょう。

音楽療法の実施

家族や友人、主治医など、対象者の周りの方からのヒアリングから目標が定まり、楽曲が決まったら、実際に音楽療法を開始します。

音楽療法は、音楽療法士によって行われることが多く、音楽療法士が対象者の様子を伺いながら、声のトーンやボリューム、曲のテンポを調節します。
また、音楽療法の様子は動画で撮影し、対象者の小さな変化も見逃さないように工夫されています。

評価表をもとに改善点を記入する

音楽療法で行った記録は「評価表」に整理されます。

評価表は、音楽療法士が音楽療法のにおける対象者の反応を記入し、前回から変化した点や改善点などを記録します。
各項目に点数化したものを用い、対象者の理解度や感覚項目などをチェックしていきます。

また、音楽療法を受けた対象者も「自己評価」を記入します。

2.実践する5種類の音楽療法

音楽療法5つの種類を示すグラフ

音楽療法には、能動的音楽療法(積極的音楽療法)をはじめとして、さまざまな音楽療法があります。

ここでは、音楽療法の種類についてご紹介します。

能動的音楽療法

能動的音楽療法とは、「能動的」という言葉からも想像されるように、「主体的に」行う音楽療法のことを示します。

例えば、歌う、楽器を演奏する、踊るなどです。
実際に自分の身体を動かし行うことで、運動機能の向上や脳の活性化につながります。

受動的音楽療法

受動的音楽療法とは、能動的音楽療法とは対照的に、聴取型もしくは鑑賞型のセッションのことを指します。

鑑賞を中心として音楽療法が行われ、楽曲を聴くという行為から、対象者が音楽を受け入れ、それに対して言葉、動作、沈黙などによって感情を表現します。
主に、言語による心の交流が難しい対象者や、慢性痛などの情緒的な交流が難しい場合に用いられます。

リトミック

リトミックとは、スイスの作曲家であり、音楽教育家である、エミール・ジャック = ダルクロー(Émile Jaques-Dalcroze)よって提唱された教育法であり、音と動きの関連性から「音楽の要素を動きによって表現する」という音楽教育法です。

音楽に合わせて歩いたり、止まったり、身体でリズムを表現するといったものが挙げられ、リトミックは幼児教育、学校教育、 高齢者老化予防なと、さまざまな分野で導入されています。

集団音楽療法

集団音楽療法とは、主に、介護施設やデイサービスで行われる音楽療法です。
高齢者にとって集団療法は、周りとの関わりをもつ機会となり、コミュニティを意識することができます。

また、集団でしかできない、合唱や大人数での楽器演奏などを行うことができるため、自分を相手に合わせる、相手と同調しながら一つのことを成し遂げる、というような、人と協調することへもつながります。

個別音楽療法

個人音楽療法とは、名前の通り、個人で行う音楽療法です。

主に、寝たきりの高齢者や、集団で音楽療法を行うことが難しい方を対象としています。
音楽療法士と、一対一で向き合うことができるため、リラックス効果があり、感情を表現しやすいともいわれています。緩和ケアやターミナルケアでも用いられています。

3.音楽療法の実践例

高齢者向けのプログラム例

デイサービスや介護施設にて高齢者を対象に行われる音楽療法について、高齢者向けのプログラム例をご紹介します。

挨拶・導入

はじめに対象者の緊張をほぐし、全体の雰囲気を和ませます。

楽曲演奏

最初の曲はゆったとした落ち着いた楽曲を演奏します。

リクエスト曲

事前にリサーチしえおいた、対象者からのリクエスト曲を演奏します。

歌唱

実際に対象者が口ずさんだり、歌ったりします。

楽器演奏

タンバリンやマラカスなどを用いて楽器を演奏します。対象者の身体能力に合わせて楽器を選択します。

体操

楽曲に合わせて、指先から足首まで順番に身体を動かします。

終わりの歌・挨拶

最後に聞き馴染みのある曲などを流して終了します。次回のプログラムをアナウンスします。

参考:音楽療法のやり方やプログラム例についてJAAMP 日本メディカル心理セラピー協会

ポイントは起承転結

音楽療法のプログラムは「起承転結」を意識して作成することが望まれます。

」:まず、音楽療法士の紹介や、今回のプログラムの紹介を行います。音楽療法のはじまりは、ゆっくりとした落ち着いた楽曲からはじめます。それに合わせて準備体操や深呼吸を開始します。

」:アップテンポの曲や明るい曲に合わせて、実際に対象者の方に身体を動かしてもらい、歌を歌っていただきます。
」:楽器の演奏を取り入れ、楽曲の変化をつけていきます。周りの方とのコミュニケーションの場として踊りを取り入れながら展開していきます。

」:再び落ち着いた曲に戻し、少しずつ音楽療法の終わりを意識してもらいます。最後に挨拶やお知らせをお伝えし、音楽療法を終了します。

4.音楽療法のやり方・実践例に対する3つの注意点

老人ホームで働く女性介護スタッフの写真

反応をよく見る

対象者のなかには、認知症の方もいらっしゃるため、できるだけ小さな変化も見逃さないように、反応をよく観察することが大切です。

例えば、一見、身体では反応していないように見えても、目で追う行動(関心を示す)が見られる場合もあります。
また、対象者から積極的な反応がない場合でも、こちらから働きかければ情緒表現が見られる場合もあります。

音楽によって安心感を得たときの対象者の微かな動きに注目しましょう。

できなくても大丈夫

音楽療法は、治療効果をより良いものとするために対象者のできないを支援するというよりも、その時の対象者の感情に重きを置いています。

そのため「楽しんで行うこと」を基本としており、対象者にとってストレスになるようなことではあってはなりません。

また、どんな結果であっても対象者を否定せず、音楽を通して感じた、対象者のありのままの表現を受け入れ、言語化や共感することで、信頼関係の築きにつながることでしょう。

選曲は慎重に

受動的音楽療法のなかでも重要となる項目が楽曲提供ですが、対象者の状態を注意深く観察しながら、どのような曲が適しているのかを見つけなければなりません。

このとき、気をつけなければいけないことは、単に「対象者の好きな曲」にしないということです。
なぜならば、対象者の好きな曲と対象者の心身の状態がマッチしていない場合もあるためです。

対象者本人では気がつかない様子を客観的に分析し、対象者の状態にあった適切な楽曲を提供することが大切です。
また、音楽は、対象者の育ってきた環境、教養、時代、宗教などのあらゆる要素が絡み合っていることも忘れてはなりません。

5.まとめ

明るい雰囲気の老人ホームで車いすを押す介護スタッフと高齢女性の写真

今回は、音楽を通して心身の健康を促進する非薬物療法の一つ、音楽療法をご紹介しました。

音楽療法にはさまざまな種類がありますが、最近では、在宅であれば音楽療法士に訪問してもらうこともできます。

また、認知症のリハビリとして、介護施設でも積極的に音楽療法に取り組んでいる施設もあります。

音楽療法をはじめとした、非薬物療法に積極的な施設に興味のある方は、是非お問い合わせください。

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