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槌井 渉

槌井 渉
つちい わたる

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野村 富⼠⼦
のむら ふじこ

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2021.04.30

老人ホームで提供される食事の特徴。重要ポイント7つをご紹介

食事を取る高齢女性の写真

今回は、老人ホームの選び方を食事の観点から解説します。

老人ホームの食事のメニューや献立内容を網羅的に解説しつつ、実際に皆さんが施設を見学される際にチェックしたいポイントもご紹介します。

1.老人ホームを選ぶ際に食事を重視する必要性とは


老人ホームを選ぶ際、重要となるのは食事です。

皆さんの体は、毎日の摂取する食事からできているといっても過言ではありません。

また、食事には必要な栄養を摂取して身体の健康を保つ役割だけでなく、美味しいものを味わって精神的な満足感を得る役割があります。

そのため、心身の健康を保ち、生活に満足感を得るためにも、老人ホームでどのような食事が提供されるかに着目することが大切です。



食事の満足度が生活の質や主観的幸福感に影響を与える


皆さんは、日々の食事から栄養をとり、生命を維持しています。
しかし、食事の役割はそれだけではありません。

皆さんが人生のなかで楽しかったことや幸せだった場面を思い浮かべるとき、意外にも食事の存在は大きいのではないでしょうか。

家族や友達と囲んだ食卓や、大切な人と食べて美味しかったごはんなど、食事と感情は密接に繋がっているのです*2。

地域高齢者における食事と生活の質(QOL)の関連を調べた研究では、食事の楽しみや充足感、食事環境、食の多様性が主観的幸福感に影響を与えることが報告されています*3。



老人ホームによって食事の内容が大きく異なる


老人ホームによって、食に関する体制は多種多様です。
最近では、介護食が充実している施設が増えており、老人ホーム生活では欠かすことのできない日々の楽しみになっています。

食材の色や形を活かしかしながら高齢者が食べやすいように調理された「ソフト食」や、糖尿病や腎臓病の方のための「治療食」、見た目を残したまま、柔らかくする「凍結含浸法」など、ご入居者の状態に合わせたメニューを提供しているところもあります。

2.老人ホームの食事メニューと献立の一例

 

老人ホームで提供される食事は、ご入居者のカロリーや栄養バランスを考慮して味付けや調理を行っています。

また、食欲を湧き立たせる工夫として盛り付け見た目などにも配慮しています。

ここでは、老人ホームで実際に提供される食事の内容をご紹介します。



一般的な食事メニュー

 

老人ホームで提供されるお食事(ドーミー相模原のランチメニュー)

ある日のランチメニューです。
メニューは、“牛肉ジンギスカン風・長芋とあさりの旨塩煮・ごはん・中華スープ・デザート・スムージー”。

高齢者が摂取したいタンパク質、食物繊維など栄養バランスの整った食事が提供されています。
栄養バランスだけでなく、味つけ、盛り付けへの配慮もなされており、健康的で満足できる食生活を日々取り入れることができます。



イベント時の食事メニュー



イベント食(敬老の日)(ドーミー城北公園のイベント食)

こちらは敬老の日のお食事です。
お正月、節分、クリスマスといった行事に合わせたイベント食を提供する老人ホームが多くあります。

外出の頻度が少なくなってしまいがちな老人ホームでの暮らしですが、お食事に季節感を取り入れることで、季節の変化を味わってもらったり、楽しんでもらう工夫がなされているのです。

3.老人ホーム選びでチェックしておきたい食事のポイント7つ

老人ホームの調理スタッフの写真


① 誰が食事を作っている?


老人ホームにおいて食事を提供される際、誰が食事を作っているのかという点は重要になります。
関わり慣れた家族による食事の提供とは異なるため、これから日々の食事を任せる人たちがどのような方かを確認しておく必要があります。

できればお顔がみえたほうが安心ですね。

食事の提供は、業務委託によって外部に食事を頼む場合もあれば、施設のなかで管理栄養士が献立を作制し、調理師や場合によっては有名ホテルで勤めていたシェフなどが調理をするなどさまざまです。



② 食事を取る食堂の雰囲気は?


誰とどこで食事をとるか」という点は、心理的な健康を保つためにもチェックしておきたいポイントです。

感情と食事の摂取量は相関関係があり、人間が恐怖や緊張などネガティブな気分を感じたときは食事の摂取量が減少することがわかっています*4。

食事摂取量はご入居者の健康に大きく影響を与えるため、きちんと決められた分量を召し上がってもらう必要があります。

そのため、食事摂取量に影響する食事環境というのはとても重要になるのです。

例えば、毎日きまった座席で顔なじみのご入居者と食事をとるのか、自由に席について自分のペースで食事をとるのか、介護職の方に食べさせてもらうのか、という点は心理的な健康に大きく関わります。

また、食堂は光の入る空間なのか少し狭いけどアットホームな空間なのかといった物理的な環境の把握も重要です。

食事中の雰囲気や空気感は施設によって異なるため、実際に施設を見学する際にチェックしておきましょう。



③ 食事形態は広い?


入居時は介護食が必要でなくても、居住年数が経つと、常食が食べられなくなる可能性もあります。
また、現在は自立して食事をとることができても、食事介助が必要になる場合も考えられます。

また、介護食が必要な場合は、介護食の内容についても検討することが重要です。
以下、高齢者施設で提供される食事形態の一例についてご紹介します*5。
 

常食 健常者が食する食事
きざみ食 食べ物を嚙む力の弱くなった高齢者向けに常食を食べやすい大きさにきざんだ食事
ミキサー食 きざみ食を食べることが困難な高齢者のために食事をミキサーにかけて噛まずに食べられるようにした食事
ソフト食 見た目や味は普通の食事と同じだが、食べ物をつなぎにして下谷歯茎でつぶせる柔らかさに加工した食事
ムース食 素材や料理をペースト状にしたものをムース状に固めた食事


上記を参考に、入居予定のホームで対応可能な食事形態を確認しましょう。



④ 柔軟的に食事を選ぶことができる?


生活をしていると、体調不良の日や、「これは食べたくない」といった日もあります。
その際に、代わりとなる食事を提供するか、また、食物アレルギーや苦手なメニューなどに対応しているのかを事前に確認しておく必要があります。

「生の野菜は苦手だけど、加熱した野菜は食べることができる」といったように、調理方法にまで対応してもらえるかという点も注目ポイントです。

また、治療食の有無といった身体的事情からのメニューの代替家族との食事や特別な食事をとりたいなど、個人的な事情にまで対応してもらえるのかなども事前に確認をとりましょう。

以下、事前に伝えた方がよいお食事情報を参考にしてください。

アレルギー 診断書や血液検査表の結果
持病 口腔乾燥症・入れ歯の有無
好きな食べ物 肉や魚、パンや米などの食材、調理方法に関すること
苦手な食べ物 生の野菜は負荷、加熱した卵はOKなどの詳細
咀嚼・嚥下能力 噛む力、飲み込む力の程度

 


⑤ 毎月の献立はバラエティに富んでいる?


単調な献立が繰り返されていないか献立はわかりやすいか和食、洋食、お汁物などメニューがバラエティーに富んでいるか、などを月間の献立表を見て確認することも大切です。

もちろん、バランスの取れた食事が最重要ですが、クリスマスにはデザートバイキングといったように季節やイベントに合わせた献立もあると嬉しいですね。



 ⑥ご入居者から意見を募る体制はある?


食事は日々の健康をあらわすバロメーターになります。

そのため、食事に対するアンケートを取り入れて、ご入居者の声が食事に反映される体制かどうかを把握しておくこともポイントです。

ご入居者の好みに対応したり、ご入居者の不満点をきちんと改善したりする体制かどうかをチェックしましょう。

4.老人ホームの見学では実際に試食してみよう


老人ホームの食堂の写真

老人ホームで提供される食事は、多種多様です。

老人ホーム選びで大切にしたい食に関する情報を得るためには、実際に施設を見学して、ご入居者と一緒に食事をとったり、食堂の雰囲気をたしかめたり、施設スタッフに食事に関する体制について質問したり、足を運んで確認することが重要です。



お昼時に施設見学をするのがおすすめ


お昼であれば、ご入居者が食事をとっている風景をみることができます。
提供される食事の味つけ、調理の特徴はホームによってさまざまですので、実際に皆さんが食べてみると良いでしょう。

パンフレットの情報や口頭の情報だけで決めずに実際に食べて判断するのをおすすめします。

また、見学では、スタッフがご入居者を食堂へ案内している様子介助の様子も確認できるため、ご入居者への接し方を確認できるチャンスでもあります。

5.まとめ


笑顔で食事を楽しむ高齢者と介護スタッフの写真

老人ホーム選びで重視するべき食事について、7つのポイントを紹介しました。

日々の献立内容や食事の形態だけでなく、食事の提供者や食堂の雰囲気、施設の風通しの良さも重要になります。

実際に施設見学に足を運び、大切なご家族の第二の家庭としてふさわしい施設になりうるかどうかを見極めることが大切です。

また、食事面のほかにも見学時に確認すべきポイントが多数あります。
以下の記事も合わせてご参考にしてください。

 

渡口さんの顔写真

この記事の監修者

社会福祉法人逢花 支援相談員チーフ​

渡口将生​とぐちまさき

介護歴17年。介護老人保健施設7年、訪問介護2年、サービス付き高齢者向け住宅と小規模多機能型居宅介護の管理者として2年勤務。内管理者経験あり。その後、現在の法人にて介護保険施設の相談員兼ケアマネジャーとして従事する。日々、相談業務と職員の教育担当として研修を開催。介護資格取得スクールの講師での勤務経験やWEBライターとしても活動。介護ブログを通じ、2019年3月にNHKの介護士の番組にメインで出演する。​


*1「高齢者の人口」 総務省統計局
https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1211.html
*2 Macht et al., (2000) Emotions and Eating in Everyday Life. Appetite, 35:65-71.
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0195666300903258
*3岩佐 一, 吉田 祐子, 鈴鴨よしみ (2019). 地域高齢者における「食事関連QOL尺度」とその短縮版の計量心理学的特性,日本公衆衛生雑誌 66:151-160. 
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jph/66/3/66_18-062/_pdf
*4 A. Mehrabian, (1980) Basic Dimensions for a General Psychological Theory, Oelschlager, Gunn & Hain, Cambridge 
https://www.semanticscholar.org/paper/Basic-dimensions-for-a-general-psychological-theory-Mehrabian/12c68b91d114846ab1203e46a09e2e684684a396?p2df
*5谷米(長谷川) 温子 (2012). 高齢施設における食事形態, フードシステム研究第19巻2号
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jfsr/19/2/19_136/_pdf

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