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槌井 渉

槌井 渉
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  • 認知症は何歳から? なりやすい人、なりにくい人の違いや特徴を知る

2021.04.21

認知症は何歳から? なりやすい人、なりにくい人の違いや特徴を知る

少し上向きで空を見つめるような高齢者

両親にはいつまでも元気に、長生きしてもらいたいですよね。
心配なのは、大きな怪我や病気はもちろん、認知症にならないか。
認知症になりやすい人はいるのでしょうか。

そもそも認知症ってどんなもの?

今回は認知症の基礎知識から、認知症にならないための予防方法など、くわしく紹介します。

認知症とは? 簡単に解説すると…


認知症とは、さまざまな原因で脳の細胞の働きが悪くなることにより、記憶や判断力に障害が起き、日常生活に支障が出る状態のことです。

この状態がおよそ6ヶ月以上続くと認知症と診断されます。

認知症は医師によって診断されるものなので、行動や言動に不安を感じたら、まず医師の診察を受けることが大切です。

ですが、その前に、知っておきたいことがあります。

加齢による「物忘れ」と認知症の違い


高齢になると増えてくるのが「物忘れ」。

思い出したいことがすぐに出てこなかったり、新しいことを覚えることが困難になったりします。

これは認知症の前触れだろうか、と不安になることもあると思います。
けれど加齢による物忘れと認知症は別物です。


加齢による物忘れは「忘れている」という自覚があります。
しかし認知症は忘れたことの自覚がないことがひとつの特徴です。

食事のメニューを思い出せないのは「物忘れ」と考えられますが、食事をした体験自体を忘れている場合は「認知症」の可能性があります。



四大認知症とは? よく聞くアルツハイマー型って?


認知症の話題で「アルツハイマー」という単語を聞いたことがあると思います。

「認知症=アルツハイマー」と思っているかたも多いかもしれません。
実はアルツハイマーとは、認知症の種類のひとつです。

認知症はその原因などによって主に4種類に分けられます。

  • ・アルツハイマー型認知症
    脳に異常なタンパク質がたまってしまうことにより起こる認知症です。記憶障害による物忘れなどからはじまり、計算力などの低下や薬の管理ができなくなる、季節に合わせた服の調節ができなくなるなどが主な症状としてあげられます。認知症のおよそ7割がアルツハイマー型です。

  • ・脳血管性認知症
    脳梗塞や動脈硬化などにより、脳の一部に酸素や栄養が行き渡らず、神経細胞が死んでしまったりネットワークが壊れることで起こる認知症です。症状は、脳の障害が起きた部位によって異なります。アルツハイマー型と併発する場合もあります。

  • ・レビー小体型認知症
    レビー小体と呼ばれる変性した細胞が生じることで、脳の神経細胞が破壊されて起こる認知症です。パーキンソン症候群のような体のこわばりや幻視などの症状が現れます。

  • ・前頭側頭型認知症
    脳の前頭葉と側頭葉が萎縮することで起こります。認知症のなかでの割合は少ないのですが、会話中に突然立ち去ったり、万引きや痴漢、暴力など、人格変化や社会性が欠如した非常識な行為に現れやすいのが特徴です。



認知症の2つの症状

認知症の症状を表す図解厚生労働省「認知症施策の総合的な推進について(参考資料)」をもとに作図
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000519620.pdf


認知症の症状は、大きく2つに分けられます。それが「中核症状」と「行動・心理症状」です。

  • ・中核症状
    認知症でほとんどの場合現れる症状のことです。
    判断力が低下したり、記憶障害が起きたり、時間や場所がわからないなどがこれに該当します。
    中核症状のなかでも、「記憶障害」「見当識障害」といった主に4つの症状が見られます。

    ・行動・心理症状
    その人の生活習慣や性格などにより、人により個人差のある症状です。
    それまで送ってきた人生などが影響し、抑うつ状態や徘徊、幻覚を見たり、興奮状態になるなどがあります。
    こういった症状が顕著に現れるようになると、介護の負担が増えることが多くあります。
    周りからは「妄想」や「奇行」と思えることも、本人なりの理由があるといわれています。



日本の認知症患者数は年々増えている


2012年の調査では高齢者のうち認知症患者の割合は15%でした。
その後、2025年には19~20.6%になると予測されています。

高齢者の約5人にひとりの計算です。

さらに2050年には21,8~27.8%にまで増えるともいわれています。
高齢化に伴い、認知症の患者数は増加が見込まれているのです。

65歳以上の認知症患者数と有病率の将来推計内閣府 平成28年版高齢社会白書(概要版)「1-2-3高齢者の健康・福祉」をもとに作図
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/gaiyou/index.html


軽度認知障害(MCI)という認知症一歩手前の状態の人も含めると、すでに高齢者の4人にひとりが認知に障害があるといわれています。

MCIとは、認知機能の低下があるもののまだ軽く、社会生活は送れる程度で、正常な状態と認知症の中間の状態です。

MCIの段階で発見することができれば、認知症の発症を遅らせたり、進行を緩やかにしたりできる可能性も高まります。

認知症は何歳からが多い?

認知症年齢別有病率の推移等について内閣府 制作会議 認知症施策推進関係閣僚会議 認知症施策推進のための有識者会議 第2回議事次第 資料1「認知症年齢別有病率の推移等について」をもとに作図
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/ninchisho_kaigi/yusikisha_dai2/siryou1.pdf


高齢者とひと言でいっても、何歳くらいから認知症になりやすくなるのでしょうか。



65歳を過ぎたら発症する可能性はある


有病率ですので正確に何歳で発症したかはわかりませんが、何歳くらいになると認知症になりやすいかのひとつの指標になります。

注目すべきは特に70代後半から多くなり、10%を越えてくること。
年齢が高くなるにつれ増え、80代前半で約5人にひとり、80代後半で約5人にふたりが認知症という割合です。

さらに、70代までは男女に大きな差はありませんが、80歳を過ぎると女性が多くなっているのも特徴です。

また60代後半~70代前半でも、割合は少ないものの5%ほどの人が認知症になっており、65歳を過ぎたらいつ認知症になってもおかしくないということがわかります。



若年性認知症の有病率


認知症は65歳以上の高齢者がなることが多いですが、若くても認知症になることはあります。

65歳未満で発症する認知症のことを「若年性認知症」と呼びます。
若くして認知症になった人はどれくらいいるのでしょうか。

厚生労働省が発表した若年性認知症の有病率では、人口10万人当たりに対し、全体で47.6人でした*1。
推定発症年齢の平均は51.3歳前後です。

2017年度~2019年度に実施された若年性認知症の有病率は、人口10万人当たり50.9人と増えましたが、これは若者の人口減によるものだと考えられます。


また高齢者では女性のアルツハイマー型認知症の有病率が高かったのですが、若年性認知症では男性の脳血管性認知症が高いのが特徴です。

脳血管性認知症は脳出血などにより発症する認知症のため、高血圧や糖尿病などになりやすい中年男性が、脳梗塞などを起こし発症する可能性が高いといえるでしょう。

認知症になりやすい人の特徴とは? 

 

高齢者夫婦の写真
加齢によって認知症になりやすいということはわかりました。
それでは、認知症になりやすい人、というのは実際にあるものでしょうか。さまざまな観点から探っていきましょう。



認知症になりやすい性格はある?


1958年出版の精神医学の教科書には認知症になる人には「元来、融通の利かない、かたくなな人が多い」と書かれているなど、昔から性格と認知症の関連を探る研究がなされてきました。
この研究は1990年日本でも行われました。
当時東京都老人総合研究所副所長であった柄澤昭秀博士の研究では、性格を8つのタイプに分け、認知症との関連を調査。


その結果、認知症患者は健康な同世代の人にくらべ「頑固」「潔癖」「閉鎖的」などに該当する割合が高いという結果が得られました。
これは、神経症傾向が強い人はストレスの影響を受けやすく、脳の機能が低下し認知症になるのではないかと推察されています。
そのため協調性がない、細かいことを気にする、短気などは認知症になりやすいといわれています。



認知症になりやすい病歴は?


生活習慣病の人も認知症になりやすくなるといわれています。

  • ・脳卒中
    上記でもお伝えした通り「脳血管性認知症」は脳出血などが原因で起こる認知症のため、脳卒中のような脳内で出血を伴う病気は認知症になりやすいといえます。

    ・糖尿病
    糖尿病は血糖値が高いままになり、脳血管や脳神経に障害が起こりやすいため、認知症になる可能性が高くなります。また聴覚障害や網膜症といった糖尿病の合併症は、認知症のリスクを上げてしまうことが分かっています。

    ・高血圧
    血圧が高いと動脈硬化のリスクが高くなり、脳卒中などの原因になります。



喫煙、飲酒・生活習慣の影響は?


喫煙、飲酒は脳によくない影響が多いため、控えることをおすすめします。

・喫煙
タバコは脳梗塞や動脈硬化を引き起こしやすく、認知症の発症を高める可能性が非常に高いことが分かっています。他にも血流が悪くなるなど、タバコは脳によくない影響が多いので、禁煙をおすすめします。

・大量の飲酒
赤ワインに含まれるポリフェノールは、動脈硬化を予防し、認知症予防にも効果があるといわれています。しかし適量というのは個人差もあり、基本的に大量のアルコールは脳が萎縮し、認知症の発症を高めてしまいます。なるべくお酒は控えるようにしましょう。

・偏った食生活
不規則だったり、偏った食生活を送ったりしている人は、高血圧や脳梗塞などのリスクが高まり、認知症を発症する可能性が高くなります。野菜や果物、魚介類といった食材を選び、バランスのよい食事を心がけましょう。

・運動不足
運動は脳への刺激になり、健康維持にも大きなメリットがあります。また運動することはストレス発散にも繋がります。運動不足の人はストレスもためやすく、認知症へのリスクも上がります。



認知症特有の口臭があるというのは本当?


最近では認知症の人には口臭がある、という説があります。

口内には健康な人でも約2000億個の常在菌がおり、きちんと口腔ケアができていない場合は1兆個まで増えるといいます。その菌の一部が毒素を出し、血液に入ることがあります。血流に細菌が存在する「菌血症」になり、その血が脳へ行って炎症を起こし認知症になるというのです。

また、歯周病や歯槽膿漏などが認知症につながるという説もあります。

諸説ありまだはっきりとはわかっていませんが、定期的な歯科検診と毎日の歯磨きをしっかり行い、自分の歯を維持することは大切なことです。

歯がなくなってしまうと噛む力が弱くなり、脳への刺激も少なくなります。
また、口腔環境が良くないと食が細くなり、栄養不足の状態に陥ってしまう可能性もあります。



やせ型? 肥満? 大切なのは栄養状態


体型はやせ型のほうが認知症になりやすいといわれています。
BMIが25以上の肥満体型の人が認知症になる可能性は、標準体型の人が100%とすると、73~82%でした。
肥満体型のほうが認知症になりにくかったのです。

これはやせ型の人は抵抗力が少なく、栄養の吸収率も下がってしまうからともいわれています。
さらにやせ型の人は認知症を発症して10年後、体重がさらに減少していました。

原因は分かっていませんが、栄養不足になってしまい体重が減っている可能性があります。

とはいえ肥満体型だと認知症にならない、というわけではありません。
肥満の人は糖尿病や高血圧など生活習慣病のリスクがあり、結果的に認知症になってしまうこともあります。

体型は個人差があるものですので、自分にあったバランスの良い食事をし、きちんと栄養を取ることが大事です。



認知症になりやすい血液型がある?


2014年に、アメリカのバーモント大で発表された研究が話題になりました。

それは、AB型は認知症のリスクが高いという研究結果でした。
しかしこの研究は血液型と認知症の直接的な因果関係を調べたものではないため、これはひとつの可能性に過ぎません。

認知症になりやすい人、なりにくい人の違いは? 

健康で活動的な高齢者のイメージ

認知症になりやすくなると言われている原因を見てきました。

ここからわかるのは、

・ストレスを感じやすい、あるいは頑固な性格で、人と交流を図りたがらない人
・不規則な食生活や喫煙、飲酒量が多いなど、いわゆる不健康な生活を送っている人

といえるでしょう。

おのずと、認知症になりにくい人は、積極的に社会とコミュニケーションをはかり、適度な運動や規則正しい食生活など、健康的な暮らしを送っている人といえます。

残念ながら現時点では、認知症を治す特効薬はなく、確実に防ぐという予防法も見つかっていません。

認知症にならないようにするために、あるいは認知症になる時期を遅らせるためには、今日からの生活習慣を見直し、ストレスを軽減するよう運動や趣味に打ち込み、活動的な暮らしをすることと言えそうです。

いきなりすべてを改善するのは難しいかもしれませんが、まずはできることから始めてみてはいかがでしょうか?

*1 厚生労働省「若年性認知症の実態等に関する調査結果の概要及び厚生労働省の若年性認知症対策について」
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/03/h0319-2.html


記事監修

一般社団法人 認知症協会 代表理事 : 山根 一彦氏 (医師)
山根一彦さんの写真

徳島大学大学院医科学教育学部卒。医学博士。生体防御・感染症代謝、ミトコンドリアの活性化等を研究。著書「世界最前線の研究からわかった認知症にならない最強の食事」。複数の大手企業で商品の開発・改良に関わり、基礎研究を担当。2020年、前理事のすすめで認知症協会代表理事に就任。以後、認知症予防に関する講演・執筆活動を行う。所属機関➡一般社団法人認知症協会 監修者詳細へ



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