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槌井 渉

槌井 渉
つちい わたる

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野村 富⼠⼦
のむら ふじこ

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2021.10.25

治りにくい高齢者の骨折を回復させるポイントとは?

骨折をしている高齢女性の写真

「骨折」はどの世代であっても非常に困るけがですが、高齢者の場合は若い世代以上に注意しなければならないものだといえます。

なぜなら高齢者は、「骨折がしやすく」かつ「骨折が治りにくい」という状態にあるからです。

今回の記事では、

・なぜ高齢者の骨折は治りにくいのか
・治りにくい高齢者の骨折を回復させるためのポイント
・高齢者が骨折しやすい3つの部位
・治りにくい高齢者の骨折を予防するための方法

について取り上げ、解説していきます。

1.高齢者の骨折が治りにくい原因

高齢者は、若い世代に比べると傷の回復が遅いといわれています。
もちろん骨折した場合も例外ではありません。

高齢者の骨折が治りにくい理由は、

1.骨自体が弱いから
2.折れた骨を回復させる力が弱いから
3.体力低下のためリハビリができないから

の3つに分かれます。

一つずつ解説していきましょう。

原因①骨自体が弱いから

骨の丈夫さを示す指標として、「骨密度」があります。
骨はカルシウムなどによって構成されていますが、このカルシウムなどが不足することで骨がもろくなり、折れやすくなってしまうのです。

個人差はあるものの、骨密度は年齢を重ねるごとに少しずつ値が低くなっていきます。
たとえば20代男性の骨密度は0.9~1.3程度が平均だとされていますが、80代男性の場合は0.8~1.1程度です。

このため同じような衝撃を受けた場合であっても、高齢者の場合は骨が折れやすく、また回復も遅くなります。

出典:みどり病院「骨粗鬆症で骨折する前に骨密度を知ろう!」

原因②折れた骨を回復させる力が弱いから

上でも挙げたように、「骨密度の低さ」は「回復の遅さ」にもつながります。
人間の体は常にターンオーバーを繰り返していっていますが、骨も例外ではありません。

しかし高齢者の場合、加齢に伴う骨密度の低下によって、骨の形成が遅くなっています。

そのため、「折れやすく、治りにくい状態」に陥ってしまうのです。

原因③体力低下のためリハビリができないから

高齢者であっても、適切なリハビリに代表されるような適切な治療を受けることによって、骨折しても「元の生活」に戻りやすくなります。

逆を言えば、「リハビリなどを適切にできない場合、回復が遅くなる(あるいは骨折をきっかけとして寝たきりなどに進むリスクがある)」となります。

リハビリをスムーズに進めるものとして、「体力と筋力」があります。

しかし高齢者の場合、骨密度が低いうえに、体力と筋力も低下しています。
骨折前から体の動きが鈍いことも考えられますが、そこにさらに「骨折」が重なることによってさらに動きにくくなります。

このことから、以下のような悪循環をたどってしまうことがあります。

もともと動きにくい状態である→転びやすくなる→骨がもろいため骨折しやすい→骨折→骨密度が低く回復も遅い→体力と筋力が低いためリハビリにも取り組みにくい→さらに動きにくくなる


骨折が治りにくいだけではなく、体力が低下する高齢者の骨折は、このような悪循環にも気を付けれなければなりません。

大腿骨頸部骨折には特に注意

このように骨折しやすく回復しにくい高齢者は、特に大腿骨頸部骨折に注意しなければなりません。

大腿骨頸部骨折とは、股関節部分にある骨が折れてしまうことをいいます。

いくつかの種類がありますが、この大腿骨頚部骨折を患うことで立つことすら難しくなってしまいます。

立てなくなれば歩くことができず、歩くことができなければ筋肉が衰えます。
そして高齢者の場合、この大腿骨頚部骨折をきっかけに寝たきりになってしまうケースも多くあります。

また大腿骨頚部骨折によってもたらされるのは、「機能の低下」だけではありません。

歩けなくなったことで外に出られなくなり、寝たきりになったことで人と交わる機会が少なくなるため、気持ち的にも非常に閉じこもりがちになってしまいます。

大腿骨頚部骨折のもたらす悪影響は、身体的な面だけにとどまらず、心情面にまで及ぶのです。
このため、高齢者やその周囲の人にとって、大腿骨頚部骨折は特に注意が必要なのです。

2.治りにくい高齢者の骨折を回復させるためのポイント

リハビリを受ける高齢男性の写真

それでは、治りにくい高齢者の骨折を回復させるためにはどのような取り組みが有効なのでしょうか。

これは、以下の3つに分けられます。

・栄養をたっぷり取る
・筋力トレーニングを行う
・心のケアを行う

それぞれ解説していきます。

栄養をたっぷり取る

「食事」は、私たちの体を支えるもっとも重要な要素のうちのひとつです。

骨の原材料となるカルシウムを意識して取ることはもちろん、ビタミンDが含まれた食材も積極的に取っていきたいものです。

ビタミンDはカルシウムの吸収を手助けする栄養素であるとともに、免疫力の調整にも役立つものです。
カルシウムは牛乳などに、ビタミンDは卵黄などに多く含まれています。

ただし、「カルシウムとビタミンDだけを取っていれば良い」というものではありませんから、バランスの良い食生活を心掛けることも重要です。

筋力トレーニングを行う

適切な筋力トレーニングを行うことによって、寝たきりなどに進む可能性を低くすることができます。
血行を良くする効果も見込めますし、適度な運動を行うことでストレスを発散させられます。

ただし高齢者の場合、若い世代と比べて、「骨折前の段階でもすでに筋力が低下している」「過度な運動によって、逆に体を痛めやすい」という状況にあります。

そのため、無理な運動は禁物です。もっとも望ましいのは、専門家(医師や理学療法士)などの指導の下で筋力トレーニングに取り組むことです。

高齢者の筋力トレーニングとリハビリについては以下の記事でも詳しく解説しております。

高齢者がリハビリを受ける際に確認すべきこと。リハビリメニューの特徴・効果的なリハビリ体操の紹介まで
【高齢者が自宅でできる筋トレ】足腰の強化に効果的な筋トレグッズをご紹介!

心のケアを行う

骨折に限ったことではなくけが全般に対して共通していることですが、回復には本人の「治りたい」という気持ちが非常に重要です。

<骨折をした高齢者の心理的状況>

  • 骨折をしたことで体がうまく動かなくなり、自分の体が自分の物ではなくなったように感じて落ち込む
  • 動くと痛みや疲れが出てしまうので、動きたくないと考えて筋力トレーニングを嫌がる
  • けがをした状態は不便ではあるが、周りの人が日常生活を助けてくれるのでそれに甘えたい
  • すでに定年退職をしている人の場合、「早く治して仕事をしなければ」などのような気持ちが持ちにくい

こうした心理的状況によって、筋力トレーニングのモチベーションを持てないあるいは保てない人もみられます。

気持ちの持ちようは一人ひとり違うものです。
そのため絶対的な正解はありませんが、家族や医療者がけがをした人に寄り添いサポートしていくことで前向きな気持ちを持ちやすくなります。

また、治療の過程や筋力トレーニングのやり方に不明点があって、不安でなかなか身を入れて取り組めない……ということもありえます。

そのような場合は疑問点を一つひとつ聞いて、それを解消していく姿勢が求められます。

3.回復に時間がかかる……高齢者が骨折しやすい3つの部位

男性医師の写真

高齢者は骨自体が弱くなっているケースが多いのですが、特に骨折しやすい部位として、

1.大腿骨付近
2.背骨
3.手首

があります。

それぞれ解説していきます。

1.大腿骨

大腿骨は、足の付け根あたりに存在する骨です。
転んで尻もちをついてしまったときに折れてしまうことが多い場所であり、大きな痛みを伴います。

上でも述べたように大腿骨を骨折した場合、立てない→歩けない→筋力が衰える→立ちにくくなる……となり、寝たきりにつながる危険性が高いといえます。

2.背骨(椎体骨折)

「背骨」は非常に重要な箇所であり、人体を支える大切な骨でもあります。
この背骨は、輪のようになった複数個の骨で構成されています。

しかし年を重ねて骨が弱くなってしまうと、この輪がつぶれてしまいやすくなります。
それによって骨折が引き起こされます。

特に胸~腰にかけて起きやすいこの骨折は、大腿骨骨折とは異なり、痛みを伴わないケースも決して珍しくありません。

「転んで椎体骨折が起きた」という場合は痛みが走ることもありますが、「ちょっと重い物を持ち上げたことで椎体骨折が起きた」などの場合は、骨折した自覚すらないこともあります。

しかし「痛みがないから」と放置しておくと、バランスをうまく取ることができなくなり、歩くことが難しくなることもあります。

3.手首(橈骨遠位端骨折)

「橈骨遠位端骨折」は「トウコツエンイタンコッセツ」と読みます。

私たちは転倒しそうになったとき、反射的に手をつきます。これによって顔などを守ることができるわけですが、手の骨の方が折れてしまうこともあります。

橈骨遠位端骨折の場合、手首部分に強い痛みが走り、腫れなどがみられるケースが多いとされています。
また手首の動きが制限されたり、変形が見られたりすることもあります。

すぐに対応すれば予後は良好ですが、対応が遅れた場合は痛みが続いたり機能障害が現れたりする可能性が高くなります。

4.治りにくい高齢者の骨折を予防するためのポイント



「どのような部位が骨折しやすく、またどのようにすれば早く治るか」を把握することは重要ですが、同じくらい、「どのようにして対策すれば骨折を予防できるか」を知っておくことも大事です。

転倒予防

「転倒」は高齢者の骨折を招く大きな原因のうちのひとつです。
そのため、これを防ぐための取り組みが必要です。


運動面

運動を日常的に行っており筋肉がついている人の場合、転倒しにくく、また転倒しても骨折するリスクが低いといえます。
体のバランスを保つための運動を、日々の生活に取り入れましょう。

たとえば、

「椅子に座ったままの状態で、足を上げる運動を繰り返す」
「安全なところで、かかとやつまさき立ちなどの運動に取り組む」


などのような簡単なものでも効果があります。

ただし、適切な運動量は人によって異なります。必要な場合は医師の診断を受けてから取り組むようにしてください。


環境面

環境を整えることも非常に重要です。

たとえば、

「滑りやすい廊下の上には、転倒予防のためのマットを敷く」
「段差を減らす」
「照明を明るいものにする」

などのような取り組みがあります。

足をひっかけやすいコード類などを束ねて片付けたり、部屋に置いてある物を減らしたりといった小さな対策だけでも効果があります。

また、歩きやすく、滑り止めの加工が施されている靴を使うのもおすすめです。
特に長い距離を歩くときなどは、これを意識したいものです。

転倒予防については、以下の記事でも詳しく解説しております。
高齢者が転倒してしまったら…対応方法から、予防、注意すべき後遺症まで紹介!

骨粗しょう症の予防と治療

骨粗しょう症とは、骨の密度が低くなり、骨折しやすくなっている状態をいいます。
これを予防するためには、食事などに気を配らなければなりません。

上で述べた「早く治すための食事」は、「骨折を予防するためのポイント」にもつながります。

カルシウムやビタミンDを積極的に摂取するようにしましょう。
特にカルシウムの場合、70歳以上で、男性で700㎎、女性で650㎎の摂取が推奨されています。
なお700㎎は、牛乳で640ml程度です。

また、禁煙節酒を心掛け、運動や日光浴をすることも非常に有効です。

出典:厚生労働省「骨粗鬆症の予防のための食生活」

5.まとめ

リハビリを行う高齢者の写真

高齢者の骨折を早く治したり予防したりするためには、カルシウムなどを積極的に取るとともに筋力トレーニングに取り組むことが重要です。

現在ではこのような筋力トレーニングに特化した介護施設もあります。
「いつまでも自分の足で歩ける毎日」を作りたい人は、このような介護施設への入所を検討してみてはいかがでしょうか。

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